矯正期間中に装置を取り外すことはできる?
歯並びの乱れを細かく整える歯列矯正は、金属製のブラケットやワイヤーを歯に設置するのが一般的です。目立ちやすく、とても複雑な装置なので、矯正期間中には苦労することも少なくありません。とくに結婚式や何らかの発表会、オーディションを受ける日などは装置を取り外したいという方もいらっしゃることでしょう。そこで今回は、治療期間中に矯正装置は取り外せるかどうかをわかりやすく解説します。
矯正装置は取り外せます
装置が複雑なワイヤー矯正であっても、治療期間中に取り外すことは可能です。結婚式のような晴れ舞台で、どうしても装置を取り外したいという場合は、主治医に相談しましょう。ブラケットは強力な接着剤で固定されていますが、適切な方法で撤去できます。ただし、矯正中に装置を取り外すと、いくつかのデメリットが生じます。
矯正中に装置を取り外すデメリット
歯が元の位置に戻る
矯正装置の装着中は、歯列に対して常に圧力がかかっており、歯が元の位置に戻ることはありません。装置の撤去によって矯正力が失われると、当然ですが歯が元の位置へと戻っていきます。それが数日程度であれば問題はないのですが数週間続くと、治療計画に大きな乱れが生じます。
治療期間が長くなる?
例えば、結婚式の1週間前に装置を取り外したとしても、翌週すぐに装置を再装着できるとは限りません。患者さまのご都合もありますし、歯科医院側の予定もあるからです。そうして2週間、3週間と装置を着けていない状態が続き、歯が後戻りすると、治療期間が長引く可能性がある点もご注意ください。
マウスピース矯正なら柔軟に対応できる
マウスピース矯正なら、今回ご紹介したようなケースでも柔軟に対応することができます。
マウスピース矯正はいつでも取り外せる
マウスピース矯正は、その名の通りマウスピース型の矯正装置を使って歯並びを整える治療法です。マウスピースは着脱式の装置であり、毎日患者さまご自身で着けたり外したりしていただきます。つまり、結婚式のような大事なイベントがあっても、わざわざ歯科医院まで行って取り外してもらう必要がないのです。
1日の装着時間は守る必要がある
マウスピース型矯正の代名詞ともいえるインビザラインは、1日20時間以上マウスピースを装着しなければなりません。20時間を下回る日が続けば、治療計画も大きく乱れるため注意が必要です。とはいえ、結婚式のように1年のうちのたった1日だけであれば、装着時間を守らなくても大きなトラブルにはつながらないといえます。その代わり、大事なイベントの日以外は、可能な限り長い時間マウスピースを装着するよう努めましょう。マウスピース矯正なら、大事なイベントが終わった直後に自分ですぐまた装置を装着できます。
まとめ
このように、矯正期間中に装置を外すことは可能ですが、決しておすすめできることではありません。ですから、矯正期間中に結婚式や大事なオーディションを予定している場合は、柔軟に対応できるマウスピース型矯正を選択するのもひとつの手といえます。