目立たない矯正法の種類と特徴を比較
最近は、目立たない矯正治療を望まれる方が非常に増えてきています。矯正治療は、口元というデリケートな部分に複雑な装置を設置するものなので、可能な限り目立ちにくいものを選びたい、というお気持ちもよく理解できます。そこで今回は、目立たない矯正治療の種類と特徴をそれぞれ比較しながら解説します。
透明で目立ちにくい「マウスピース型矯正装置」
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、透明なポリウレタン製のマウスピースを装着することから、装置が極めて目立ちにくいです。ある程度近寄らなければ、何も着けていないように見えます。
自由に取り外せる
インビザラインのマウスピースであるアライナーは、透明で目立たないだけでなく、患者さまご自身で自由に取り外すことができます。ですから、大切なイベントなどではマウスピースを着けないという選択肢も選べます。ただし、1日20時間以上は装着しなければなりません。
ブラケットを歯の裏に設置する「裏側矯正」
裏側矯正(舌側矯正)は、文字通り歯列の裏側矯正にマルチブラケットと金属製のワイヤーを装着する矯正法です。装置の位置関係上、正面からは何も着けていないように見えます。ある意味ではマウスピース型矯正よりも審美性に優れていますが、装着感には劣ります。なぜなら、歯の裏側にデコボコと下装置が存在しているので、どうしても違和感・異物感が強くなってしまうからです。
ハーフリンガルという選択肢もある
裏側矯正は、目立ちやすい上顎だけを裏側にして、下顎は表側に装置を装着することも可能です。これを専門的には「ハーフリンガル」と呼びます。裏側矯正と表側矯正のいいとこ取りをした方法で、審美性と機能性をバランス良く保つことができます。
目立ちにくいパーツを用いた「表側矯正」
最もスタンダードな矯正法である「表側矯正」でも、審美性に配慮することは可能です。例えば、標準治療ではメタルブラケットが採用されますが、プラスチックやセラミックのものを選択することによって、審美性を向上できます。ワイヤーに関しても、金属であることには変わりないのですが、表面を白くコーティングすることで目立ちにくくさせることが可能です。一般的に“ホワイトワイヤー”と呼ばれるものですね。いずれも費用はそれほど高くないので、オプションとしては選びやすいです。
重症度の高いケースはどうしても目立ちやすくなる?
同じ出っ歯や乱ぐい歯でも、重症度が高いと治療法の選択肢も狭くなります。抜歯をしてスペースを作り、歯を大きく移動させなければならないケースでは、インビザラインの適応が難しくなります。その結果、比較的目立ちやすいワイヤー矯正で、治療を進めていく他なくなります。ですから、どのような治療法をご提案できるかは、精密検査してみなければわからないのが現実です。
まとめ
このように、目立たない矯正治療にはいくつかの種類がありますので、それぞれの特徴を理解した上で検討されてみてください。当院までご連絡いただければ、ていねいにカウンセリングいたします。