混合歯列期ってなに?
ヒトの歯は、子どもの歯(=乳歯)と大人の歯(=永久歯)の2つに大きく分けることができます。子どもの歯がそろっている状態を「乳歯列」、大人の歯がそろっている状態を「永久歯列」と呼び、それぞれに異なる特徴があり、歯科治療の方法も大きく変わります。そしてさらにもうひとつ「混合歯列」というものがあるのをご存知でしょうか?混合歯列は一時期にしか見られない歯列の状態で、注意しなければならない点が多々あります。今回はそんな混合歯列期についてわかりやすく解説します。
混合歯列とは?
混合歯列とは、文字通り子どもの歯と大人の歯が“混合”している歯列です。最初の永久歯が生えてくるのが6歳くらいなので、混合歯列期は6歳ごろから始まります。最後の永久歯が生えてくるのが12歳くらいなので、混合歯列期は約6年間、小学生の間に終わるといえます。この6年間がお子さまのお口の発育において、極めて重要な意味を持ちます。
子どもの歯並びの治療は混合歯列期から?
小児矯正は、混合歯列期に入ってから始めるのが一般的です。当院でも小児矯正の第一期治療を5~6歳からスタートするケースが多いです。この時期は顎の発育も活発であり、歯並び・骨格の異常を効率良く改善することができます。
混合歯列期で注意すべきこと
混合歯列期では、以下の点に注意しながらお子さまの発育・成長を見守ってあげてください。
乳歯が抜け落ちる時期
混合歯列期に入ると、大人の歯が生えてくるので子どもの歯は抜け落ちなければなりませんよね。乳歯がいつまでも抜けずに残っていると、永久歯の萌出が妨げられます。あるいは、無理やり生えてこようとして、おかしな位置に萌出するケースも珍しくありません。そうした歯の位置異常は、歯並びを著しく悪くする原因となります。
永久歯が生えてくる時期
永久歯が生えてくる時期もある程度スケジュールが決まっています。そこに遅れが生じると乳歯が抜けたあとのすき間が閉じてしまい、スペース不足を招きます。ですから、乳歯が適切な時期に抜け落ちただけで安心してはいけません。永久歯が適切な時期に生えて初めて、正常な歯並びを作り上げることができるのです。
歯並びがデコボコになる
乳歯と永久歯には、生えてくる本数、大きさ、形、生え方に違い見られます。そのため乳歯と永久歯が混在する混合歯列期は、自ずと歯並びがデコボコになる点にご注意ください。歯磨きしにくくなり、虫歯・歯周病のリスクが上昇します。
少しでも不安を感じたら歯科を受診!
6~12歳の子どもの口腔内は、日々劇的に変化します。その変化の中で、正常と異常を正確に見極めることができるのは歯医者さんだけです。発育期のお口の異常を放置すると、取り返しのつかないトラブルに発展することもありますので、決して自己判断はせず、少しでも不安を感じたら歯科を受診しましょう。当院のような小児歯科診療が得意な歯医者さんなら、お口の異常を見逃すことなく、適切な対処法をご提案できます。
まとめ
このように、混合歯列期は乳歯と永久歯が混在する時期で注意しなければならない点が多々あります。小児矯正を始めるのに適した時期でもあるので、お子さまの歯並びに気になることが出てきたら、迷わず当院までご連絡ください。