歯間ブラシとデンタルフロスの違いとは?
歯ブラシによるブラッシングにプラスアルファでケアするとしたら、歯間ブラシ・デンタルフロスが何よりもおすすめです。これらは歯ブラシでは落とせない汚れを効率良く除去できる器具だからです。ただし、歯間ブラシとデンタルフロスの両方を使う必要はありませんよ。それぞれのお口の状態に合わせて、いずれか一方を使用するにようにしましょう。今回はそんな歯間ブラシとデンタルフロスの違いについてわかりやすく解説します。
ポイントは“歯間距離”です
歯間ブラシとデンタルフロスのどちらが適しているかは「歯間距離」で決まります。歯間距離とは、文字通り歯と歯の間の距離で、健康な人でもある程度すき間が生じています。ご自身の歯間距離がわからない場合は、まずデンタルフロスを購入して、試しに挿入してみましょう。
歯間距離が短い場合は「デンタルフロス」
デンタルフロスを挿入して、少し抵抗を感じる程度の歯間距離であれば歯間ブラシは適していません。デンタルフロスを使用しましょう。デンタルフロスは糸のような細い器具で、歯間距離がほとんどなくても通すことができます。
歯間距離が長い場合は「歯間ブラシ」
デンタルフロスを楽に挿入できるくらい歯間距離が長い場合は、歯間ブラシを使いましょう。歯間ブラシは「ブラシ」という名前がついているように、ブラッシングすることを目的とした器具です。デンタルフロスよりも太く、歯間距離がある部位に対しては、効率良く汚れを落とせます。
歯間距離がゼロの場合は?
歯並びの状態によっては歯間距離がゼロのケースもあります。隣り合う歯が密着している状態で、それ自体はあまり良くないのですが、すき間がないので汚れもたまりません。ですから、歯間ブラシやデンタルフロスを使用する必要もないといえます。歯間距離がゼロなのに無理してデンタルフロスを挿入すると、歯を傷つける恐れがあるため要注意です。
歯間部の汚れは落とせていますか?
毎日一生懸命歯磨きをされている方でも、歯間部に磨き残しがあるケースは珍しくありません。一見するときれいになっているように見えても、歯垢の染め出し液を使うと歯間部が全体的に赤く染まってしまうものです。口腔ケアに自信がある方も、一度、定期検診・メンテナンスなどで染め出し検査を受けてみてください。想像以上に磨き残しが認められることかと思います。そうした状態を患者さまご自身の目で確認していただくことで、歯間ブラシやデンタルフロスの重要性も理解しやすくなるかと思います。
まとめ
このように、歯間ブラシやデンタルフロスはともに歯と歯の間の汚れを取るための器具ですが、どちらが適しているかは人によって異なります。とくにデンタルフロスは取り扱いが難しいので、正しい方法で活用したい方は当院までご連絡ください。定期検診・メンテナンスでご来院いただければ、デンタルフロスの正しい使い方もわかりやすくレクチャーいたします。