根管治療にかかる期間・回数はどのくらい?
歯の根の治療である根管治療は長くなることで有名です。虫歯を重症化させてしまってこれから根管治療を受けなければならない人、あるいは根管治療中でなかなか終わりが見えない人にとっては、具体的にどのくらいの期間・回数が必要となるのか気になりますよね。今回はそんな根管治療にかかる期間・回数について、わかりやすく解説します。
初めての治療と再治療で期間が変わる?
根管治療は、初めて行う場合と再発した場合とでは、治療にかかる期間や回数が変わってきます。基本的に、初めての根管治療は比較的早く終わるといえます。根管の中の状態がそれほど悪くないのであれば、2~3回の通院で被せ物の治療に移行できることもあります。初めての根管治療であっても、根管内の感染状態がわるければ、4~5回程度かかることも珍しくありません。
次に、再発した場合の根管治療ですが、これは比較的長引くものとお考えください。いわゆる“再根管治療”というのは難易度も高く、予後も悪くなりやすい点にご注意ください。通院回数としては、4~6回程度は見ておいた方が良いです。根管内の状態が悪いと、2~3ヵ月通い続けることもあります。
根管治療が終わった後は何をする?
根管治療はあくまで根管内の無菌化を目的とした処置なので、それだけで歯科治療が終わることはありません。その後は、コアと呼ばれる土台を作り、その上に被せ物(クラウン)を装着します。そうした補綴治療にも2~3回の通院が必要となります。
根管治療は自費と保険で大きく変わります
根管治療にかかる期間・回数は、自費診療を選択することで短縮可能です。なぜなら、保険診療は1回の治療にかけられる時間などが制限されており、通院回数・期間がどうしても長くなってしまうからです。その点、自費診療では、治療時間に制限がないため、短期間で集中的に根管治療を行うことが可能です。また、自費の根管治療では保険では使えないさまざまな器材・薬剤を活用できることもあり、再発のリスクも低減できるのです。これは患者さまにとって極めて大きなメリットとなります。
いっそ抜いてしまった方が良いのでは?
数週間から数ヵ月かかる根管治療は、痛みや不快症状にも悩まされることがあり、いっそのこと抜歯をした方が良いのでは?と思われる方も少なくありません。確かに、歯を抜くのは1日で終わりますし、その後にインプラントなどを埋め込めば、天然歯に近い噛み心地や見た目を取り戻すこともできます。けれども、インプラントもあくまで人工物であり、本物の歯にはかなわないのです。費用もかなり高額になる点にも注意が必要です。そうした点も踏まえると、やはり頑張って根管治療をやり遂げた方が良いといえます。心身ともに大きな負担がかかる治療とはなりますが、お口全体の健康のためにも頑張って乗り切りましょう。
まとめ
今回は、根管治療にかかる期間や回数について解説しました。やはり、根管治療というのは一般的な治療よりも長い期間を要します。被せ物の治療まで含めると1ヵ月以内に終わることは稀でしょう。それで天然歯を残すために必須となる処置ですので、途中であきらめず、最後までやり遂げることが大切です。