抜歯矯正で口元が引っ込みすぎる原因について
歯並びの矯正では、歯を抜かなければならないケースが多々あります。もっともわかりやすいのはスペースが不足している場合で、歯を抜くことによってスペースの絶対量を増やします。その他にもいろいろな理由で歯を抜くことがあるのですが、そうした抜歯矯正では、結果として「口元が引っ込みすぎる」という症状が現れる場合もあります。長い年月をかけた治療で、顔貌に良くない変化が現れるのは、あまりにも残念ですよね。今回はそんな抜歯矯正で口元が引っ込みすぎるリスクや原因について、つかもと歯科が詳しく解説をします。
矯正で口元が引っ込みすぎることはある?
歯列矯正では、Eラインと呼ばれる横顔の指標もきれいになるように、治療を進めていきます。Eラインは、鼻の先と顎の先を結んだ線で、唇がそこより少し内側にあるくらいが日本人の理想とされています。ただ、場合によっては今回のテーマである「口元が引っ込みすぎる」リスクも少なからず存在しています。歯列矯正は、あくまで歯並びの乱れを細かく整えていく治療なので、顔貌や顔の輪郭にそれほど大きな変化をもたらすものでもないのですが、そうした症状が現れる可能性もゼロではない点にご注意ください。
矯正で口元が引っ込みすぎる原因
原因1:不適切な便宜抜歯(べんぎばっし)
矯正で口元が引っ込みすぎる主な原因としては、必要ない便宜抜歯が挙げられます。便宜抜歯というのは、歯並びをきれいに整えるために歯を抜く処置で、一般的な歯列矯正でも広く行われています。ただ、検査・診断が不正確で、本来は必要のない便宜抜歯を行った場合は、必要以上のスペースが作り出されて、顔貌に大きな影響を与えることもあります。その結果、口元が引っ込みすぎるという現象が起こるのです。
原因2:不適切な治療計画
上段でも述べたように、通常の歯列矯正では、Eラインをきれいに整える点まで治療計画に盛り込みます。その治療計画が不適切だと、想定以上に前歯が後方に下がってしまい、口元が引っ込みすぎる現象を招きます。
口元が引っ込みやすい歯並び・顔立ち
歯列矯正によって口元が引っ込みすぎる現象は、もともとの歯並びや顔立ちによってリスクが大きく変わります。以下に挙げる症状が当てはまる場合は、少し注意が必要です。
症状1:上顎前突(出っ歯)
出っ歯である上顎前突(じょうがくぜんとつ)では、抜歯をして上の前歯を後方に下げることが多いです。前歯の下がり方が大きいと、口元が引っ込みすぎる症状が現れる場合もあります。
症状2:上下顎前突(くちごぼ)
上下の前歯が前方に出ている歯並びを上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)といいます。いわゆる口ゴボは、抜歯矯正で最も口元が引っ込みやすい歯並びといえます。
症状3:顎が小さい
もともと顎が小さいと、歯を後ろに下げた時の影響が出やすくなります。
適切な検査・診断を行ってくれる歯科医院を選ぶ
今回は、歯列矯正の仕上がりに関するトラブルについて解説しました。一部の抜歯矯正では、口元が引っ込みすぎるという症状が現れることがあるため、注意が必要です。とくに出っ歯や口ゴボを抜歯矯正で行う場合は、そのリスクがやや高くなるため、適切な検査・診断を行ってくれる歯科医院を選んだ方が良いといえます。
また、矯正のカウンセリングや治療説明の際には、ご自身が希望する仕上がりのイメージを明確に伝えておくことも大切です。つかもと歯科までご相談いただければ、患者さまのご要望に沿った矯正治療を提供させていただきます。いつでもお気軽にご連絡ください。