痛くない矯正治療はある? Copy
歯並びの治療を受けようか迷っている人は、矯正のどんな点がネックとなっていますか?比較的多いのは、「費用が高い」「治療にかかる期間が長い」といった点でしょうか。その次くらいに「痛そうで不安」という理由を挙げる人が多いといえます。費用面や期間に不安がなかったとしても、痛みに耐えられるかわからないという人は意外にたくさんいらっしゃいます。そのため「痛くない矯正治療はありませんか?」という質問をされる方も少なくありません。そこで今回は、矯正治療に伴う痛みについて、つかもと歯科が詳しく解説します。
まったく痛くない矯正治療はありません
結論からいうと、痛みがゼロの矯正治療は存在していません。なぜなら顎の骨にしっかりと埋まっている歯を一切の痛みなしに動かすことは理論上も現実的にも不可能だからです。もちろん、処置自体が数分から数十分で終わる虫歯治療や抜歯であれば、麻酔によって痛みをゼロにすることは不可能ではありませんが、矯正は数十分どころか、数年かかる治療なので、麻酔や鎮痛剤で痛みを抑えるわけにはいかないのです。そういう意味で無痛の矯正治療は現状のみならず、今後も普及することはないといえます。
矯正の痛みはケースによって大きく変わります
おそらく、矯正治療に伴う痛みに不安を感じている人は、毎日の食事すら自由に食べられなくなると思われていることでしょう。確かに、患者さんの歯並びや選択した装置の種類、また、矯正力を加えたタイミングによっては「お粥しか食べられない」ことも十分あり得ます。
ただし、それが1年中続くわけではありませんので、その点は過剰に怖がる必要はありません。どんなに痛みが強いケースでもワイヤーを調整してから2~3日で症状のピークを超えます。つまり、1ヵ月の大半は、食事に大きな制限がかからないのです。また、ケースによってはワイヤーの調整直後ですら、大きな痛みを感じることがない場合もあります。
矯正の痛みを和らげる方法はある?
矯正の痛みは、次の3つの理由から生じます。それぞれ痛みを和らげる対策方がありますので、これから歯並びの治療を受ける方はぜひ実践してみてください。
理由1:歯の移動に伴う痛み
これは上段でも解説した痛みで、矯正治療には必ず伴います。この痛みをどうしても和らげたいという場合は、比較的弱い力で歯を動かすマウスピース矯正を検討してみてはいかがでしょうか。ワイヤー矯正ほど適応範囲は広くありませんが、痛みを抑えられるという点においては優れているといえます。また、歯の移動に伴う痛みは、鎮静剤で抑制することも可能です。
理由2:装置による刺激
ブラケット(矯正装置)やワイヤー、マウスピースなどが口の中の粘膜を物理的に刺激することで痛みが生じる場合もあります。そうした痛みは矯正装置を調整したり、あらかじめ痛みが生じないように配慮してもらったりすることで対策できます。
理由3:食べ物を噛んだ時の痛み
これも上段で触れましたが、強い矯正力がかかっている時は、食べ物を噛んだ時に痛みが生じます。ですから、装置の調整から2~3日経過するまでは、あまり噛まずに飲み込めるものを食べるようにしましょう。
まとめ
今回は、矯正治療に伴う痛みについて、つかもと歯科が解説をしました。主題となっている「痛くない矯正治療」は存在していないものの、痛みを和らげる方法はいくつかあります。そうした実践することで、多くの人が矯正治療を無理なく乗り越えてきています。ですから、痛みが怖いという理由だけで矯正を諦めてしまうのは、もったいないといわざるを得ません。歯並びの治療は、そうした辛い思いをしてでも乗り越えるだけの価値があるものだからです。