差し歯が臭い理由は?対処法も解説
皆さん、こんにちは。江南市布袋のつかもと歯科です。歯のトラブルの中でも、差し歯に関するお悩みは意外と多いもの。特に「差し歯がなんだか臭う…」と感じている方はいらっしゃいませんか?差し歯が臭う原因を放っておくと、周囲の歯茎や骨に悪影響を及ぼしかねません。今回は、そんな差し歯が臭う主な理由と対処法について詳しく解説いたします。
差し歯が臭くなる4つの理由
1.セメントや合着剤の劣化
差し歯を固定する際には、歯と差し歯の間を専用のセメントや合着剤で接着します。しかし、長年使用していると、この合着剤が劣化してしまうことがあります。劣化が進むと接着力が低下し、ほんのわずかな隙間から唾液や食べかすが侵入しやすくなるため、細菌が繁殖して嫌な臭いの原因になるのです。とくに装着してから年数が経過している差し歯をお使いの方は、一度歯科医院で状態をチェックしてもらいましょう。
2.虫歯や歯周病の進行
差し歯を装着していても、土台となる歯自体が虫歯になることはあり得ます。また歯周病が進行すると歯茎が下がり、差し歯との境目に汚れが溜まりやすくなって口臭の原因となります。歯周病は初期段階では自覚症状が少なく、気づかないうちに進行しやすい病気です。歯茎の出血や腫れ、歯周ポケットの深まりなどの兆候がある場合は、早めに受診することをおすすめします。
3.差し歯と歯茎の隙間
差し歯を入れる際、歯茎との適合性が非常に重要です。装着直後はフィットしていても、時間の経過や噛む力のバランスの乱れなどで少しずつズレが生じ、歯茎との間にわずかな隙間ができることがあります。その隙間に食べかすやプラークが溜まると、細菌が繁殖して臭いを放ちやすくなります。定期的な検診で差し歯と歯茎の状態を確認し、問題が見つかれば早期に対処することが大切です。
4.噛み合わせの不具合
差し歯の高さや形態が合わずに噛み合わせが崩れると、噛む力が局所的に集中しやすくなります。その結果、差し歯自体に過度な力がかかって動揺が生じる場合もあり、隙間が拡大することで汚れが溜まりやすくなるのです。また、噛み合わせが悪いと歯ぎしりや食いしばりを誘発し、差し歯が欠けたり破損したりするリスクも高まります。噛み合わせの精密な調整は、差し歯の寿命や口臭予防に直結する重要なポイントです。
差し歯が臭い時の対処法
1.歯科医院でのチェックとクリーニング
差し歯の臭いが気になる場合は、まず歯科医院でのチェックを受けましょう。合着剤の劣化や虫歯の有無、歯周病の進行度などを総合的に確認してもらい、必要に応じてクリーニングを行います。自宅では落としきれない歯石やプラークを専門的な器具で除去することで、臭いの軽減が期待できます。
2.差し歯の再装着や作り直し
合着剤が剥がれていたり、差し歯自体が摩耗・変色しているなど劣化が疑われる場合は、新たに再装着したり、作り直しを行うことが考えられます。新調する際には、素材や形状を見直してお口に適したものを選ぶとともに、噛み合わせの調整や歯茎とのフィット感を十分に確認することで、臭いの原因となる微細な隙間を最小限に抑えられます。
3.歯周病治療を受ける
歯周病が原因で歯茎の状態が悪化していると、いくら差し歯をケアしても根本的な解決にはなりません。歯周ポケットが深くなっている場合には、スケーリングやルートプレーニングなどの専門的な処置を受け、プラークや歯石をしっかり除去することが大切です。歯周病を改善することで歯茎が健康な状態に近づき、口臭の緩和にもつながります。
4.正しいセルフケアを徹底する
差し歯の寿命を延ばし、臭いを防ぐためには日々のセルフケアも欠かせません。歯ブラシだけではなく、デンタルフロスや歯間ブラシを活用し、差し歯と歯茎の境目を丁寧に清掃することが重要です。また、歯磨き剤はフッ素入りのものを使用し、歯質の強化を図りましょう。ただし、力任せのブラッシングは歯茎を傷つける恐れがあるため、歯科医師や歯科衛生士に正しい磨き方を教わることが理想的です。
まとめ
差し歯の臭いには、合着剤の劣化、虫歯や歯周病の進行、差し歯と歯茎の隙間、噛み合わせの不具合といった原因が考えられます。臭いが気になる時は、歯科医院での検診や専門的なクリーニングを受けることが第一歩です。また、歯周病治療や差し歯の再装着、作り直しなどの処置を行い、正しいセルフケアを継続することで、清潔で健康的なお口を維持できます。放置せず早めに対処し、快適な口腔環境を保つことが大切です。