子どもが矯正を嫌がる場合の対処法
皆さん、こんにちは。江南市布袋のつかもと歯科です。
お子さんの歯並びや噛み合わせが気になり、矯正治療を検討されている保護者の方も多いかと思います。ところが、いざ治療を始めようとすると「イヤだ」「やりたくない」とお子さんが拒否することは珍しくありません。保護者としては健康のためにすすめていることでも、子どもにとっては納得しづらいケースもあります。本コラムでは、子どもが矯正を嫌がる理由とその対処法について、歯科医師の立場からわかりやすく解説いたします。
子どもが矯正を嫌がる理由
1. 装置への違和感や見た目への抵抗
矯正装置は、特に装着初期には違和感が強く、喋りにくさや痛みを感じることがあります。学校で友達にからかわれるのではないかと不安になる子どももいます。見た目を気にする年頃であればあるほど、装置をつけること自体に抵抗感を持ちやすいです。
2. 食事や生活の制限
矯正中は食事内容に制限が出ることもあります。装置が壊れるのを防ぐために硬いものや粘着性のある食べ物は避けるよう指導されることが多く、子どもにとっては大きなストレスになることもあります。また、歯磨きの時間が長くなるなど生活習慣の変化も、矯正を嫌がる要因です。
3. 治療の意味や目的がわからない
多くの子どもは、将来の「噛み合わせの改善」や「虫歯や歯周病の予防」といった長期的なメリットを理解するのが難しいものです。治療の必要性がわからなければ、「痛い」「めんどくさい」といったネガティブな印象だけが残り、矯正への抵抗感が強まります。
矯正を嫌がる子どもへの対処法
1. 子どもが納得できる説明をする
子どもが自分の治療内容に納得できていないと、継続的な通院や装置の装着に非協力的になりがちです。保護者の方や歯科医師がやさしく、わかりやすい言葉で「どうして矯正が必要なのか」「どう変わるのか」を伝えることが大切です。たとえば「今のうちに治しておくと、大人になってから歯が痛くなりにくいよ」といった具体的な説明が効果的です。
また、当院ではお子さんの年齢や理解度に応じた説明を行うよう心がけています。お子さん自身が治療の意味を少しでも理解できるようになれば、矯正への抵抗感は徐々に和らいでいきます。
2. 無理に始めず、段階的に慣らす
いきなり本格的な矯正装置を始めるのではなく、プレ矯正(マウスピース型の簡易装置)などで段階的に慣らす方法もあります。装置をつける時間を少しずつ延ばしたり、最初は夜だけ装着したりするなど、本人の負担を軽くすることで、徐々に慣れていくケースも多いです。
また、保護者が焦らずに構えることも大切です。無理に始めると、矯正に対してマイナスのイメージが強く残ってしまうことがありますので、子どものペースに合わせることが長続きのコツです。
3. ポジティブな声かけと達成感の共有
矯正中の痛みや不快感が強いと、子どもは継続的に嫌がってしまいます。当院では、痛みを最小限に抑える調整方法や、違和感を軽減する装置選びに努めています。万が一、痛みが強い場合は無理をせず、一度ご相談いただければ対処いたします。
また、最近では目立ちにくいマウスピース矯正や透明なブラケットなど、見た目に配慮した装置も選べるようになってきました。お子さんの性格やライフスタイルに合わせて、できるだけストレスの少ない方法を選ぶのも一つの手です。
4. なるべく痛みや不快感を減らす工夫をする
子どもは「褒められる」ことで自信を持ち、やる気につながります。装置をしっかり使えた日や、通院後などには「頑張ったね」「えらかったね」と声をかけることが効果的です。小さなご褒美を用意してモチベーションを保つご家庭もあります。
また、写真などで治療の進み具合を見せて「こんなにきれいになってきたね!」と実感させると、達成感を共有することができ、本人のやる気につながります。
まとめ
子どもの矯正治療は、見た目や噛み合わせの改善だけでなく、将来の虫歯や歯周病予防にもつながる大切な治療です。しかし、子どもが矯正を嫌がる理由には「違和感」「不快感」「理解不足」などさまざまな要素があります。無理に進めるのではなく、本人が納得し、前向きに取り組めるような環境づくりが大切です。
つかもと歯科では、お子さんの気持ちに寄り添いながら、丁寧な説明とサポートを心がけております。お子さんの矯正でお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。